« これでいいのだ | トップページ | ココロのパンの缶詰 »

2008年8月 3日

ラノサイ杯08年上半期結果

 開催ごくろうさまでした。

 新規作品部門では飛空士の独走かと思っていたらベン・トーまさかの大逆転。アサウラ氏の作品はバニラ読んで切ってしまっていたのですが失敗だったかも。単に作者がシリアス物に向いてない(やりたいドラマ自体はともかくとして突っ込み所満載だった)だけのようですし。読んでみようかな。

 で、逆転された飛空士の方は読んではいるのですが、個人的にはそのバニラと同じような弱点を感じて――とはいえごまかしかたはずっと上ではありますが――「悪くはないけど凡庸」というような感想。ジブリアニメ的という形容もみかけますが、でもカリ城ラピュタ紅の豚の凡庸な部分をかけあわせたような意味でのそれでしかないですし、当のジブリが人魚姫二次創作のクトゥルフ的なナニに子供向けの皮をかぶせたようなのを送り出している当年では……。

 上位集団はその2作に、一馬身離れて生徒会SH@PPLEのコメディー組が団子に。ひところ流行った伝奇アクション的なのが一作も入っていないのが驚きです。ファンタジア文庫だったライトノベルにノベルスの方からすべりこんできた伝奇の風もそろそろ収束でしょうか。生徒会萌え四コマらしいし、SH@PPLEAKUMAで少女のような伝奇的魂入れ替わりではなく古典的な双子入れ替わりだしで、ギミックの派手さに偏っていたライトノベル界も少年/少女マンガのようにバランスの取れたものになってきているのかも。

 もっともそうなるとライトノベルではない一般のヤングアダルト小説との区分けの必要もなくなるわけで。ひょっとしてライトノベル終了の予兆なのかもしれず。まあレッテルがどうあれ面白い小説が読めればそれでいいので、その流れ自体は歓迎です。

« これでいいのだ | トップページ | ココロのパンの缶詰 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ラノサイ杯08年上半期結果:

« これでいいのだ | トップページ | ココロのパンの缶詰 »

他のアカウント

ブログ妖精

  • ココロ

Affiliate

無料ブログはココログ