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2008年5月26日

恋姫†無双外伝 紫電一閃! 華蝶仮面2 ~赤壁は燃えているか~

 紫電一閃!華蝶仮面  2  赤壁は燃えているか  なごみ文庫
恋姫・無双外伝[bk1]

なごみちゃんとは?

  • とってもマイペース。
  • もちろん緑茶が好き。
  • 実は薄目を開けている。
  • えっちなお話は超苦手。
  • いつも和んでいるとは限らない。

HARVEST WEB. TOPページ →TOPICS より

 なごみ文庫という名のレーベルからの発売なのにあいかわらずちっとも和んでいない華蝶仮面。 予告どおり2巻が発売だよ。

「救われたければ、私の名を叫べ。心の底からの望みと共に」(p228)

 前回のテーマが熱血ならば、今回のテーマは弱音ハク。でもあいかわらず熱いよsign01

Pia胡蝶へようこそ!!

 趙雲のうぇいとれす(原文ママ)姿が萌える。ってそれはともかく。

 今回主人公の一刀は地震で壊滅した諸般の事情成都を避けてへ。そこで生活のため軽食喫茶『胡蝶』の呉支店を立ち上げてすっかり落ち着いてしまってどうするんだよこら。coldsweats01

 と、そんな『胡蝶』の建物を提供してくれた大家だったのが原作(もちろん『正史』でも『演義』でもなく『無双』)には未登場だった魯粛(真名:咲夜)。って彼女、キャラデザがまんま弱音ハクなんですがいいんかいなこれw。いやこの作品でそれを言うのは今さらだけど。

 んで友人の呉の周瑜に押し付けられる無理難題で彼女が弱音を吐くわけですが、それを解決するべく活躍するというのが今巻の枠組み。

 曹操の才能とカリスマでぶいぶい言わせてる魏、一刀を中心にかっちりまとまっている蜀に対して、今回の舞台の呉は内部での不和、というよりも悩みを持った人が多くいて、そのせいでシリーズでのテーマである「正義」という問題に前巻よりもいっそう踏み込んだ作品になっています。

今週のびっくりどっきり華蝶炉坊、発進!!

 んで、一刀の持つ史実(とはいえ『正史』ではなく『演義』)に対する知識で先読みをかけて事態を有利に運ぶ、というのがこの作品での主人公効果だったわけですけれども、今回はそれがことごとく空かされてゆくのが面白いところ。それに終始していては単なる仮想戦記ですし、それは読者の知る(少なくとも三国志のパロディー作品を読むような読者なら)ところでもあるわけですから、これは嬉しい誤算。とはいえこれではただでさえ少なかった主人公の存在意義が皆無になってしまうのですが、ここに呉王孫権の妹である孫尚香が主人公を気に入ってべったり、というラブコメ要素を持ち込んで……そういえばこれ、美少女ゲーム原作作品だったんだよね。しかしハーレムラブコメの主人公ってのも、実際になってみると気苦労ばかりでちっとも嬉しくない立場なんだろうなぁ。

 その彼女が妹分扱いして守っていたのが「苦肉の策」で有名な黄蓋(真名:延珠)。弱音ハク2号。本人の意思によらず周瑜の強要で鞭打ちされそうなのから本気で遁走……。史実のイメージでいる読者をことごとく裏切ってくるのがいっそ快感ですね。

赤壁は燃えているか!!

 そして弱音ハク3号なのが、ある意味今巻の主人公とも言える鳳統(真名:那由他)。

 人と交わらず山に篭っていた芋娘が、自らの安易な献策がもたらした惨事に直面し、しかし彼女には策しか力はなく、そして自らの策に……。

「そうね。鳳統の台詞を借りるなら、こうかしら……連環戦艦の戦闘力は一〇八万よ」(p260)

「そうだな。俺たちは華蝶仮面を信じるだけだ。信じて……俺たちのやれることを最後までやるんだ」(p264)

「私は王だ。私がやらずして、誰がこの国を守れよう!」(p278)

 魏、蜀、そして呉、3人の王たちの矜持もはらみ、物語はクライマックスへと……。ヒーロー物としても仮想戦記としても、そしてライトノベルとしても。いいシリーズになったなぁ。

皆様の応援のおかげで続投決定!

ちなみに今回登場した鳳統(正確な漢字は「广+龍」統ですが、小説内では、あえて鳳と表記しています)、黄蓋、魯粛、前巻に登場した諸葛謹に関しても『この華蝶仮面』世界でのオリジナル設定ですので、読者の方が「よっしゃ、自分も妄想伝を書いてみるか」と思い立ったとして、この設定に囚われる必要はありません。爆弾で敵味方関係なく吹き飛ばす鳳統やシスコンお兄ちゃんの諸葛謹がいても、『恋姫†無双』風にいうならば、作られ、認知されれば、新たな外史となるわけです。そもそも本作こそ、『恋姫†無双』という外史から生まれた外史のひとつなのですから。

p292 あとがき より

 最近の初音ミク界隈で起こっていることなんかも、既に別のメディアでは当たり前に起こっていた事なんですよね。もちろん『恋姫†無双』がその一つ、というだけではなくて、そもそも史実の三国時代からの連想なわけですから、かれこれ1800年くらいのマッシュアップの歴史があるわけで……そう考えると、華蝶仮面と初音ミクには髪の色以上の共通点があるわけですか。

恋姫†無双 覇王プロジェクト~ハオプロ~☆呉軍合唱の陣

 2007年での美少女ゲーム売り上げ2位に輝いたこのゲーム。プロサイドでのコンシューマ移植TVアニメ化、マンガ化、キャラソンそしてこの小説化といったものばかりでなくアマチュアサイドでの「外史」が盛り上がりメーカーそのものがアンケートへの無料お返しディスク『謝謝†無双』掲載用としてそれらを募集するという展開は、あるいはすぐ次に起こった初音ミク騒動の予兆でもあったのかもしれません。

 というかまあ、そういう時代、という事なのでしょうね。

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