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2008年3月 8日

スペースオペラとは?

英雄は泣かない  ソノラマノベルス
サーバンツログ[bk1]

 スペースオペラの定義だと、最近読んだ『サーバンツログ 英雄は泣かない』(庄司卓)の後書きでちょっと触れられていたのでライトノベル実作者の意見が知りたいなら読んでみるのもいいかも。でもあの定義だと著者の作品では『エイティエリート』くらいしかスペースオペラには入らない事になりそうだけど。

 古くは『銀河英雄伝説』、最近では『でたまか』『スターシップ・オペレーターズ』、超最近では『神無き世界の英雄伝』や『ウェスタディアの双星』など、宇宙舞台戦争するような作品のことを「スペースオペラ」と呼んでいる人が多く、俺自身もそういうものかと思ってたんだけど、なんか違うみたい。

江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた  講談社+α新書
サムライと庶民365日の真実[bk1]

 日本での受容に関してであればそういう認識で問題ないのじゃないかな。つまり「『スター・ウォーズ』みたいなの」というのが一般認識としては妥当でしょう。本家アメリカでの話としても、それに前史としてのパルプフィクション群が加わるだけで、『スター・ウォーズ』あたりがスペースオペラの代表作なのには違いがありませんし。

 もうちょっと細かい事を言えば、ソープオペラ(昼メロ)、ホースオペラ(マカロニな感じの西部劇)、その後のスペースオペラに加え日本の時代劇(史実無視のチャンバラ)、という経由を得て『スター・ウォーズ』が成立して、それが日本での大衆受容のきっかけだったわけですが。つまり『スター・ウォーズ』はその手のジャンルの本道にして到達点でもあります。

マップス・シェアードワールド  GA文庫
翼あるもの[bk1]

 SF専門分野での内輪の歴史を言えば、まず相対論なんか無視のパルプフィクション由来の古典スペースオペラが(SFというジャンルの成立以前から)あり、それだとあんまりだと考えたSF作家がそういうもののリメイク的に作ったモダンなスペースオペラがあり、そういったコア(というか宇宙保安官が宇宙海賊を宇宙逮捕すべく活躍するような何か)へ別ジャンルからも、例えば海洋冒険小説からノリを移入して来た「銀河辺境シリーズ」みたいな宇宙海軍ものや、『宇宙の戦士』のような宇宙海兵隊ものといった冒険小説、軍事小説からとったような作品が混ざりこんで来て現在に至る、といった感じになるでしょうか。

裏山の宇宙船  新版  ソノラマノベルス[bk1]

 結局のところ、あえて定義しようとしても「娯楽性を重視した宇宙冒険物」くらいにしか定義しようもないでしょうね。その「宇宙」にしたところで舞台がそうというよりは「宇宙時代」くらいのニュアンスで、実際は惑星上で話が終始して宇宙空間が舞台にはならない話もたくさんありますし。

SF三国志:楽天ブックス

 記事で問題にされている SF史劇的作品」 にしても、『三国志演義』くらいのノリのものがSFにされたらスペースオペラと呼んで誰からも文句は出ないでしょうし、そこらへんの区別がどうこうという話ではないと思います。(つまり「可能性1~6」の全てが間違い。問題はそこにはない)

 肝要なのは(日本風の言い方での)「マンガ的」であるかどうかであって、内容の細かい差異で分類される類いのジャンルではない感じかと。ここらへんは「ライトノベル」みたいな言い様と似た用語かもしれません。

SF英雄群像  ハヤカワ文庫 JA
スペース・オペラへの招待[bk1]

 いずれにしろ、未だにジャパナイズはされていない欧米圏からの借り物の用語でしかないものなので細かい差異を言っても意味がない感じですし。(本家の方だと「ワイドスクリーン・バロック」だとか「スチームパンク」だとかの似て異なる新語が成立しているのでまだ差異を語る意味もあるのですが)

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