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2007年7月31日

女皇の帝国 内親王那子様の聖戦

1941 皇国占領!

祖国存亡の危機に 邪悪な赤き帝国へ
精強艦隊を率いて 少女は戦いを挑む

内親王眞子那子様大活躍。舞台は1941年12月8日、と史実での太平洋戦争開戦日にあわせてありますが奇襲を仕掛けたのは大日本帝国ではなくソビエト連邦。独ソが同盟を組み合衆国と日本は友好関係にあるという第二次世界大戦後の状況に似た感じ(まあ史実ではドイツは分割され東ドイツのみソ連と同盟ですが)。そしてそれは、史実よりもより「有り得た」ものでもあります。(日独防共協定なんて独ソ不可侵条約が締結されたあたりで破棄され敵対国家扱いに変わるのが普通だし)

起こる事態も冷戦時に自衛隊界隈で想定されていたソ連による北海道侵攻と東京空挺占領のパターンなのですが、重大な相違は大量破壊兵器として核兵器ではなく細菌兵器が想定されている事。「日本が大量破壊兵器を密かに開発していたので占領した」というまるで合衆国によるイラク侵略みたいな無茶な言いがかり。そんな事態において、たまたま欧州和平の進展のために外遊していた内親王那子が、細菌兵器『粘菌十三号』により国民を人質とされ動きの取れなくなっている遁走した帝国海軍の所にまで帰り着くのがこの巻の話のメイン。

小国トルコの心意気を見せ付ける巡洋戦艦ヤウズ・スルタン・セリムがイカス!

覇権国家と小国、大量破壊兵器と無差別細菌テロ、そして御召艦〈銀河〉とそこに搭載されたオートジャイロ『海兎』は現代の護衛艦のノリだし。当時の技術に準拠しつつも状況は現代的。

当時の象徴である国体に、現代のライトノベル読者でも分かりやすい「少女」という衣をまとわせ翻訳するのは、単なる「萌え軍事」の域を超える意義があります。ディテールの考証も仮想戦記作家だけあって的確ですし、ライトノベルからの仮想戦記入門としても良い作品。

話は史実での1941年12月8日を思わせる状況で終わっているので、この巻で打ち切りにしても話は終われる(史実を知っている人ならこの後の状況も同様になると想像できるでしょうし)と思うのですが、2巻も出る模様。どういう話に続けて行くのでしょうか。

こんなプリ
僕たちは待っていた!!

 

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