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2005年6月17日

韓国の独立と主権を確立したのは日本だった

韓国は日本人がつくった』(黄文雄/ワック文庫)の第1章を読み終えました。

韓国がらみの本って韓国/(在日)朝鮮人や売国良心的日本人の書いた物は自己正当化と日本への攻撃が酷すぎて読んでいてヘキヘキしますし、また焦点がそれに偏っているせいで総覧するには向かず。さりとて反動愛国的日本人の書いたものもまたそれに引きずられて(というかそれへの反発で)弁明や逆批判に偏り。いずれにしろ客観的な事象の描写が見当たらず。しかしこれの著者の黄文雄氏は台湾出身という事もあってか、それらからわりと距離を置いて書けている感じです。(もっとも台湾独立建国連盟日本本部委員長なんて立場の人だけあって「中華への反発」という偏向はあるわけですが)

読んでいて感じたのは「結局、自分達の世界観での悪を日本に投影しているのだな」という事。いわゆる従軍慰安婦は過去の朝鮮の王朝がやったシステムを日本軍もがやったとの決め付けですし、また中国の言う南京大虐殺にしても彼等が内乱でやらかす大虐殺(例えば太平天国の乱その死者は五〇〇〇万人、あるいは人口の五分の一とも言われる だそうな)の縮小化されたパロディー。もちろん日本が善であったわけも無いですがそれは恐らく「日本的な悪」であって彼等がイメージするような形での悪事ではなかったでしょう。つまり従軍慰安婦にしても「官製のシステム」というよりも「官憲の黙認と癒着」であったでしょうし、南京での虐殺にしても「徹底した圧殺と開き直り」では無く「散発するコントロール不能の暴走」だったのじゃないかと思います。

自己中心的で現実を見ない清国、自立する事を躊躇い恐れる朝鮮、危機意識の先走る日本、侵略の意図を隠そうともしない新興帝国のロシア、気まぐれな独善を振り回し結果への責任感が皆無のアメリカ、そして他国を操りぶつける事に執念を燃やすイギリス。当時の状況ではどう転ぼうと悲惨な事になったのは確か。今の倫理で断罪するより当時の個人や国家がどう「生き延びようとしたか」に注目した方が豊かな収穫が得られると思います。

実際、朝鮮人も単なる被害者ではなく(良きにつけ悪きにつけ)主体の一つであったわけで。その稚拙な身の振り方が周囲の強国群を振り回していた事実が今日では忘れられてしまっている。「謝罪と反省」などよりもその事の方が重要な問題でしょう。何をやりたいのだか良く分からない韓国と、やりたい事ははっきりしているけれどもジリ貧な北朝鮮という二つの主体に分断された現在の朝鮮も、結局は彼等が自分たちで選び取って来た姿という点では過去と同じわけですし。

……まあ「そうしないとヤバイから」でずるずると近視眼的な最適解に逃げ続ける日本の方も過去と変わりはないわけですけれども。

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